こんにちは引字圭祐です。
先日、仕事が終わり帰宅すると妻がご機嫌に鼻歌を歌いながら料理を作っていた。私は匂いで何となく分かった。今日は「ご馳走」だと気が付いた。私は「今日何かの記念日か?」と確認するようにスケジュール帳をパラパラと捲る。妻はそんな私に気づいているようで笑いながら私に出来事を話す。長女が補助なしで自転車に乗れた事を話してくれた。
妻がその様子をデジタルカメラで撮影していたので、私はそれを観て確認する。何度も転びそうにフラフラと長女が弱い脚でペダルをこいでいる。途中、途中にカメラが何も無い変な方向で静止して、近くで「ガシャン!」と音がする。自電車が転倒する音だと直ぐに分かる。妻の声で「大丈夫?」と聞こえてくる。長女は「うん」と返事を返す声が聞こえる。カメラが再度動き出して長女を映し出す。そのやり取りが何度か繰り返されていたが、長女が支えも無く一人で強くペダルをこいで自転車を走らせた。妻はその姿をカメラに抑えつつも拍手して喜んでいた。
妻に「やったね!」と私が言うと、妻は私に親指を立てて笑顔を返しながら料理を食卓に運ぶ。その時、妻の両腕に痣が見えた。長女を地面に落ちないようにしっかりと抑える時にできた痣だと一目で分かった。妻は「あぁ、これ?大した事無いよ。私の名誉の負傷よ」と冗談交じりに料理を運ぶ。私は急いで妻の運んでいる料理を持ち妻を座らせる。その後、料理を並べ終えて家族皆で食事をする。私の好物でもある鶏のから揚げを一口入れて妻に「ありがとう」とお礼をした。
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