私の妻は「お守り」や「ご利益」を信じる女性です。この間も雑誌で「てんびん座の方は顔パックしながらヨガをすると良い」と言う星座占いを観てそれを実行し、その場にいた次男が怖がって泣いていました。そして、ある休日に妻が私に「ここに行きたい!」と開いた雑誌を見せてきました。
「弥彦神社」です。会社の初詣は毎年ここで行っているので、場所や行き方は分かります。妻は今日そこに行くと良い事があると、はしゃいでいました。弥彦神社に着くと妻は鳥居の前でお辞儀をする。私は気にせず鳥居を潜ろうとすると右手を引っ張られ私もお辞儀をする。周りには観光客の方もいるのでちょっと恥ずかしい。
進むと「火の玉石」という石がある妻が必死に持ち上げる「重い・・・軽いわ」と汗だくになりながら重そうに「軽い、軽い」という滑稽な姿を見せる。軽く感じて持ち上げられると願い事が叶うようです。妻の腰が心配になり直ぐに止めさせました。
参道は隅っこを歩かされて、勝ち守りを購入し参拝する。妻のはしゃぎっぷりに疲れた私は少し別の場所で休む。長女がご神木から私の元に来ると「あれ?女の子見なかった?」と言う。私は「女の子?見てないよ」と言うと長女は「あれ?さっきまでいたのに、私くらいの子だよ」私は「見てないよ」と首を振る。長女は「野花でブレスレットを作って上げたのに!」と残念そうでした。子供には子供にしか見えないモノがある。私も幼い時に似たような事があったような気がした。
神木には「婆々杉 」の伝説がある。もしかしたら「妙多羅天女」が子供の姿になり悪戯したのかもしれない。私は長女の作ったブレスレットをそっと、ご神木近くに備えた。「これできっと大丈夫なんじゃないかな?」私は長女の頭を撫でて妻の元に向かう。
妻が次男と共にベンチの横で腰を抑えていた。私は「言わんこっちゃない」と言うと。妻は「これできっと、痩せたわ」と無理矢理ご利益に繋げた。妻のポジティブな姿勢を見て私は私なりにご利益があったみたいです。
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