2016年7月25日月曜日

カブトムシと父

今日は日差しが強いですね。妻はお気に入りのサンバイザーを付けてよく出かけています。ある日、次男が小さな機械修理工場のような場所を通り過ぎて「ママみたいな帽子してるよ」と私に伝えてきます。火花が顔に当たる事を防止したプロテクターの事です。幼いながらこういう発想ができる事に感動を覚えました。その後は全く用途が違う説明はしましたがこれが難しいです。本日も引字圭佑の晴天日記をご覧頂きありがとうございます。

先日、妻と長女は女同士の買い物と言って出掛けたので、私は次男と男同士の昆虫採集をするために外へ出かけました。日差しが強いので帽子と水筒を持って出かけました。蝶やトンボ、セミ達もいますが目指すはカブトムシとクワガタです。この時期はちょっと早い気がしましたが私は息子以上に意気込んでいました。

私も幼い時によく父親に連れられてカブトムシやクワガタ採取をしにいきました。昼間よりも夜の方が見つけやすいとか、樹液(カブトムシ用の餌)を塗って誘い出しすけど、違う人に獲られてしまったりとか沢山の思い出があります。
父親は幼い私にカブトムシの獲り方や特徴などを伝授をして何匹も大きなカブトムシやクワガタを獲ってくれました。普段、大して何もしていないような父親が一番恰好良く見えた瞬間でもあります。そして友人よりも父親とカブトムシ採集をした方が獲れるので、父親にせがんで一緒に採集に出かけていた事を思い出す。私はここで次男に「パパ、凄い!」と言わせる為に猛暑の中、頑張って良い所を見せようと企みます。そして次男はこれから先、私とカブトムシ採集に一緒に行く事をせがんでくる事を想像しながら張り切ります。

探索から2時間が経とうとした時です。次男は空の虫かごを見て不満な表情を浮かべる。ですが全くカブトムシは見つかりません。このままでは私と次男の理想的な未来予想図が叶わなくなってしまいます。むしろこの時、次男の表情からすると「パパともうカブトムシを獲りに行きたくない!」とまで言われかねない。夕方になり諦めかけていた時に木の幹にカブトムシを発見。しかしよじ登らなければ獲れない位置にいます。私は父親の意地としてカブトムシを獲る為に木によじ登ります。あともうすぐ手を伸ばせば獲れると思った瞬間カブトムシが羽を広げ飛び立とうとしました。私は気持ちが焦り登っていた木から尻もちをつくように落下。そしてカブトムシは何故か次男の腕に着地をして、そのまま次男は虫かごの中に入れた。

次男は大変喜んでいました。私は次男に対して何も父親として凄い所を見せられずに痛みを抑えながらへっぴり腰になり帰宅する。
私は次男に「明日このカブトムシさんを帰しに行こう」と話す。次男は嫌がっていましたが「カブトムシさんはお家でいるより森にいた方が嬉しいんだよ。森には沢山のカブトムシさんのお友達がいるんだよ」と言って説得させ翌日にはカブトムシを元の場所に戻してあげました。次男は「カブトムシさんお友達に会えたかな?」と心配しながら後ろを見る。私は「また今度、会いに行って上げよう」と伝えると次男は「うん、またパパと一緒にカブトムシさんに会いに行こうね!」と言ってくれた。

私は良い所を見せるばかりは何か違う事を思い知らされた。ただ一緒に行って真剣に子供の遊びに付き合うだけで良かったそう思わされた。カブトムシよりも何よりも次男は私のへっぴり腰姿とお風呂で赤くはれたお尻を見て「パパ、お猿さんみたい」と言いながら笑顔で笑う姿が一番の印象でした。

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