2016年7月7日木曜日

得意様先の社長

妻が衣替えの為に若い頃着ていた着物を見て「今見るとなんでこんな柄を着ていたのかしら・・・」と言ってました。私は昨年にも妻が同じ着物を発見して「えっ!?何これ可愛いかも・・・」と言ってた事を覚えています。女心というものは本当に分かりませんね。本日も引字圭祐の晴天日記をご覧いただきありがとうございます。

先日、得意様先の親しい代表取締役社長と共に上杉謙信巡りなるものに付き合う事になりました。元々この社長は上杉謙信が大好きで月2回程は上杉謙信の足取りを追ったり、なりきったりするらしい。その前日に「引字君。上杉謙信好き?」と言われたので「好きですよ」と答えたきっかけで今回私は同行する事になった。

当日になり社長を迎えに伺うと上杉謙信のような頭巾を被って登場してくる。「現地に着いたら脱いでくださいね」と私は言うと「えっ!?ダメ?そっかぁ・・・」と渋々頭巾を脱ぐ。春日山城跡に着いて社長が上杉謙信になりきる。すると何故か色んな人が社長に集まり声を掛けてくる。近くのお土産屋さんに寄った際も社長は初対面の店員さんと仲良くなったり、行く先々のお店にお菓子とかを少しだけサービスをされたりしていた。正直この日、一緒にいると分かったのですが、この社長は「無邪気」です。老若男女お構いなしに声を掛けて楽しもうとする達人なのです。そして見返りを求めない姿勢が相手も警戒心を自然に解いてしまうのです。社長は遊びに真剣になるタイプだ。私を直江兼次等に見立てて上杉謙信として振る舞ってきたり、チャンバラみたいな事もしだしたり、近所の子供達を仲間や家来にしたりと隣で付き添ってる私からしたら、どっと疲れてしまう事ばかりだ。

この社長は仕事になると眉間にシワを寄せて誰も近づかないような厳つい雰囲気を出している。また罵声を上げたりすることもあり職場の皆も恐れられている顔を持つ。しかし、職場の飲み会やプライベートになると態度が一変してこのように真逆の性格になる。得意先の社長なので失礼かもしれませんが可愛いおじいちゃんになるのです。物事に対してはっきり言う性格とお茶目な性格が人を寄せ付けている。確かに隣にて疲れたり、不安になる事が多々ありますが、一緒にいて楽しいし、気持ちが良い。

旅の最後は温泉の卓球場で二人はお土産を賭けて勝負をする。負けたらお土産を相手に一個買うという下らない賭けをするが、社長は真剣です。点を取ると本気で喜ぶし、取られると本気で悔しがる。いつの間か私も真剣勝負になって夢中になってしまう。勝敗結果は私の負けでした。社長は「よっしゃあー!」と飛び跳ねながらガッツポーズをして一目散にお土産屋さんに向かう。

職場に配るお菓子を私は買い渡して、帰宅をする。最初は少し今回の上杉謙信巡りがめんどくさい気持ちはありましたが、もの凄く時間が経つのも早く、楽しかったです。

一昨日前にその社長の職場に行くと相変わらず厳つい顔をした社長が椅子に座って眉間にシワを寄せながら慣れない手つきでパソコンを弄っていました。現場に行き厳しいチェックをしたり、スマホに怒鳴り声を上げていたり。この社長は見ていて飽きさせない。

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