最近、妻がスマホをスピーカーに繋いで部屋の片隅に置いて極力スマホに触らない生活をしているらしい。心無しか以前よりも表情が明るく調子が良いみたいです。私は妻にスマホ触らない生活はどう?と聞くと「何かね・・・凄い楽なのよ」と言っていた。私も休日の際は妻を見習ってスマホを極力触らない休日にしてみようかなと思います。本日も引字圭祐の晴天日記をご覧いただきありがとうございます。
私は仕事帰りに妻が買い物をお願いしてきた。私は帰路のスーパーに寄って買い物をしていると小学生くらいの男の子が一人でジッとベンチに座っていた。母親の買い物でも待っているのかな?そう思って気にも止めていなかった。
またある日、私は妻に買い出しを頼まれた。するとまたその男の子がベンチにいた。私は気になりましたが、もしかしたら母親がスーパーのパートさんで一緒に帰宅するのかもしれない。そう思い買い出しの商品を購入し帰宅する。
そんなある日の事、家族でスーパーへ買い物に出かけた時にその男の子がベンチに座っていた。私は妻に買い物を任せて次男と長女と一緒にベンチに座る。私は男の子に「毎日いるね」って話しかけると俯きながら無言で頷いた。私は接して欲しくないのかな?と思いそれから声を掛けるのを止めた。次男と長女は妻の元へ行きベンチには男の子と私だけになった。私もベンチから離れようかなと思った時に男の子が口を開いた「友達とここでよく遊んでたの」と話す。私はその子の話を聞く体制になり「そうなんだ」と返事を返す。「けど、友達が引っ越しちゃったんだ・・・」寂しそうに語る男の子。
どうやらとても仲が良く、いつも一緒に遊んでいた親友だったらしい。よく二人でこのベンチに座り遊んでいたと語る。私も幼い時に友達だけの秘密基地のような場所を沢山作った記憶がある。彼等はこのベンチがその『場所』なのかもしれない。
私は「友達は何処に引っ越したの?」と聞くと男の子は横に首をふり「・・・分からない。サヨナラも言ってない。だからここにいれば会えるかもしれないから・・・」私は何も言えなくなった。急な引っ越しには様々な事情があると思う。それは決して第三者が知ってはいけない事情がある事も大人だからこそ予想ができる。
私は「遠くに行っちゃったのかもね・・・。」と告げると「・・・うん」と返事を返してきた。妻が買い物が終わり私はベンチから立ち上がり「早く帰りなさい。お父さんもお母さんも心配するよ」と言うと男の子も立ち上がりスーパーを立ち去った。
それから、男の子の姿をスーパーでは見なくなった。私はベンチに座り休んでいたらベンチの下の足元に折り畳んで挟まっているメモを見つける。私はどうしようか迷ったが、ただのゴミかもしれないと思いメモを拾い広げる。「サヨナラ、いつまでもげんきで」そう鉛筆で宛も無く記載されていた。
あの子が書いたものでは無いのかもしれません。ボロボロになって捨てられてしまうかもしれないけど、きっと思いは届く。私は彼の気持ちを託したのかもしれないメモを信じて元の場所へ戻した。
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